そもそも、株式投資、企業分析、決算書とを結びつけるものは何なのでしょうか?
何十年も前から株式市場は存在し、個人投資家もいたはずなのに、何やら、やたら「決算書」なんて書籍や雑誌も出回ってきています。
少し前は、「決算書」に関する書物等は、公認会計士や一部の経理担当者以外は買う必要もなく、まして相当のマニアを除いて、全くの個人が決算書を勉強するために本を買うなんて考えられないことでした。
それは、「新会計基準の導入」と「ペイオフ」が答えです。
先ず、前者です。前者は「会計ビッグバン」とも呼ばれています。その昔、日本企業は当然のことながら「日本の会計基準」に沿って、会計報告や決算書類を作成、提出していました。しかし、バブルが崩壊し、倒産企業が相次ぎ、中には相当の黒字決算を計上しているにもかかわらず、そんな大型企業が次から次へと破綻していきました。
一体、日本の会計基準はどうなってるの? 好決算なのに倒産? 決算の意味ないじゃん?
なんて声が次第に高まり、1990年代当初から国際会計基準と日本の会計基準との整合を図ろうとする動きが活発化しました。 その結果、1999年の「新会計基準の導入」となりました。
そうしたら、今度は別の問題が発生しました。それは、今まで、のほほーんと黒字を計上していた企業の中には、新基準で決算すると 「大大大大大大・・・・・・・赤字」 だったのです。そりゃもう業界では大変な騒ぎでした。
つまり、今までの日本の会計基準だと、表面化しなかった損益、赤字等がかなり存在していたのです。合法的な隠蔽が可能なずさんな会計基準と言えます。
そんな、こんなで国際会計基準の導入に伴い、かなり正確な企業の実態把握が「決算書」等により可能となったのです。それにより、勉強する価値が高まり、浸透して来たのです。
以前は、日本の会計基準を個人が勉強したところで多くの損失等が隠蔽されていたので、その意味すらなかったのです。個人が努力しても、それに応じた効果が得られなかったと言うことです。
後者の「ペイオフ」は、土地神話等も総倒れとなり、銀行も本当に破綻する時代となり、自分の資産は自分で守るのが重要になってきたのは周知の通りです。 今までは、「株式投資は博打だ」なんて声が根強く、投資は一部の裕福な資産家に限られていました。
しかし、やり場のない資金を今後どうすればいいのかといった声が次第に高まり、その矛先が株式市場にも向けられつつあります。 そこで、安心して株式市場に参加する術として長期的な投資の安全性をより確かなものとするための判断基準として「企業の決算書」が注目され始めたのです。